論考「不法投棄物除去行為の公益的意義と公私的意思決定の構造 ― 環境美化・環境保全を指向した市民主体行為の理論的考察」を公表しました。
この論考では、いわゆる“ゴミ拾い”や“不法投棄物の除去”といった市民の清掃活動を、単なるボランティアではなく、公衆衛生・防犯・動物福祉・景観整備・持続可能なまちづくりなどにつながる「多面的な公益行為」として捉え、法的・倫理的観点から理論的に整理しています。 特に注目したのは、日常的に行われる市民の自発的な“軽度型の除去行為”であり、これは行政の限界を補う、新しい公共のかたちとも言えます。 地域社会のなかで、自らの意思で環境保全に取り組む市民の姿勢が、まちの未来を形づくる。そんな視点から、これまで見過ごされがちだった行為の意義を掘り下げました。 第51回大村市民大清掃を事例に、官民協働のモデルや、今後の制度的・政策的な課題についても言及しています。