鈴田小学校横の通学路安全確保について
〜子どもたちの「命の通学路」を守るために〜
私は長崎県防災推進員として、大村市内の地域を巡回しています。
その活動の中で、鈴田小学校南側の通学路において、見逃せない危険箇所を確認しました。
そこは、児童たちの登下校に日常的に利用されている歩道です。(鈴田運動広場を利用する方もよく往来します)
ところが、その歩道のちょうど中央に電柱が設置されているため、児童たちは必ずそれを避けなければ通れません。これは構造的に非常に問題であり、事故や転倒のリスクが常に隣り合わせの状況です。
まず現場を実際に歩いてみると、電柱の存在によって歩道の半分以上が塞がれており、大人でも身体を横に向けないと通れないほどの狭さです。子どもたちが並んで歩くことはできず、1人ずつ順番に通らなければならない状況です。
特に危険だと感じたのは以下のような点です:
・電柱の根本には舗装のゆがみや段差があり、つまずく可能性がある
・電柱周辺に雑草が繁茂しており、足元の視認性がさらに悪化している
・登下校のピーク時には、後ろから来た児童が追い越そうとして、電柱の外側(車道側)にはみ出すケースがある
・雨の日や暗い夕方など、視界が悪い時ほどこの危険が増す
私自身、午後4時すぎに現場を確認した際、児童2名がリュックを大きく左右に振りながら電柱をよけて歩いており、その一人が一瞬車道に足を踏み出す場面がありました。ヒヤリとする瞬間でした。
通学路の安全は「当たり前」であってはならない
このような状況が長年放置されてきた背景には、「昔からあるから」「事故は起きていないから」という“慣れ”があります。
しかし、防災や交通安全の観点からは、「大きな事故が起きていないから安全」ではないのです。
実際、地域の住民の方からは次のような声を伺いました:
・「あの道、昔から変わってない。けど、子どもの数が増えたから危なくなってきた」
・「シニアカーで通るのは不可能。毎回、車道に降りるしかない」
・「暗くなると電柱が全然見えない。ぶつかりそうになる」
このように、日々通る人にとっては危険の連続であり、「本来、安全であるべき道が、安全でなくなっている」という逆転現象が起きています。
行政・関係機関への対応と提案内容
本件については、現場写真・通行状況の記録を添え、市役所の道路管理課、および管轄する電力会社へ報告いたしました。
具体的には以下の提案を行っています:
1.電柱の歩道外への移設(電柱の車道側または敷地外への移設検討)
2.歩道拡幅の可能性調査(道路全体の構造見直し含む)
3.短期的な対処としての反射材取付・夜間点滅灯設置
4.雑草除去・舗装補修・案内看板の設置
5.学校との連携による登下校時の誘導対策の検討
現在、今後、進展があれば随時報告いたします。
防災巡回の本質は「人の目線」からの安全確保
このような通学路の問題は、災害時だけでなく、「日常の延長にある防災」として取り組むべき課題です。
なぜなら、災害時の避難ルートとしても使われる通学路が、平時から危険であれば、いざというときの避難にも支障が出るからです。
また、私が大切にしているのは「生活者の視点」、とくに子どもたちの目線で歩いてみることです。
大人の視点では気づかない段差や視界の遮りも、子どもたちにとっては命に関わるものです。
最後に
今回の鈴田小学校前の巡回を通して、通学路が抱える構造的な危険と、地域住民の“言葉にならない不安”を改めて実感しました。
私は、長崎県防災推進員として、これからもこうした課題を見つけ、関係機関に届け、市民とともに改善に取り組んでいきます。
通学路は、単なる「道」ではありません。「地域の未来を歩く子どもたちの“命の通り道」なのです。
誰もが安心して通れるまちを目指して、今日も一歩、また一歩、歩いてまいります。